カーリングブラシの選び方
カーリングブラシはカラーや柄が様々で、ついつい好きなデザインのものを選んでしまいがちです。購入してからブラシの重さやサイズが思っていたより違い、実際に使ってみるとなんだか使いづらいといったことにならないように、それぞれのブラシの特徴を把握しておきましょう。
ここではカーリングブラシの抑えておくべきポイントをご紹介します。
ブラシハンドル
カーリングブラシの持つ部分(=棒の部分)をハンドルと言います。ハンドルは直径のサイズが異なるものがあり、主に1インチ、1'1/8インチ、1'1/16インチがあります。
1'1/8インチのハンドルが一般的ですが、手の小さな女性や子供は1インチの方が細くて握りやすいかもしれません。日本メーカーのグラファイトデザインのハンドルは、1'1/8インチと1インチの中間の1'1/16インチのハンドルがあり、日本人の手になじみやすく作られています。
また、パフォーマンスのシグネチャーハンドルや、ハードライン(HELIUMを除く)、グラファイトデザインのブラシはテーパーハンドルというタイプで、ヘッド側(=アイスに接する側)にかけて細くなっています。それとは逆に、バランスプラスのブラシはヘッド側が太くなっている逆テーパーのハンドルです。スウィーピングする時、先が細い方がいいか太い方がいいか、またはずっと同じ太さの方がいいかは好みが分かれる所なので、気になるブラシがあったら持っている人に貸してもらい、使って試してみるのがベストです。
ハンドルの素材と重さ
ハンドルの素材によってブラシ全体の重量も大きく変わります。グラスファイバー<コンポジット<カーボンファイバーの順に軽い素材です。現在はカーボンファイバーの超軽量ブラシが主流ですが、ブラシ重量が軽いとスウィープしやすい反面、デリバリー時にブラシが軽すぎてバランスが取りづらいという点もあります。こちらも、実際にブラシを使ってデリバリーしてみるのがおすすめです。
ラバーコーティング
バランスプラスのライトスピードや、ハードラインのカーボンハンドルなど、ハンドル部分に滑り止め加工が施されているものがあります。しっかりとブラシを握ることができ、力の入ったスウィープがしやすくなるのでおすすめです。
ブラシヘッド
ブラシのアイスをこする方をヘッドと言います。バランスプラスライトスピードヘッドやゴールドラインAIRヘッドは通常サイズのSヘッド、AIRヘッドの他に幅広タイプのXLヘッド、AIRXヘッドがあります。これらは大きい分重量は増えますが、その分デリバリーでも安定しやすく、広い範囲をスウィープできるので扱いやすくなっています。
パッド・カバー
ヘッドに取り付けられている布の付いたスポンジ部分をパッド(またはフェイスプレート)と言います。パッドはアイスを直接こする面なので、使っているうちにだんだん汚れてきます。汚れたパッドはスウィープ効果が落ちるので、ヘッドから取り外して交換する必要がありますが、ヘッドの種類によって取り付け方が異なるため、新しくパッドを購入する際はお持ちのブラシヘッドに対応しているものかよくご確認ください。通常サイズのヘッドと幅広タイプのヘッドでもパッドのサイズはそれぞれ異なります。
バランスプラスRSや、ハードラインアイスパッドは、パッドをパーツごとに分解することができるので、汚れたカバー(布部分)のみの交換で済み経済的です。また、長期間の大会や遠征などで交換用パッドを大量に持っていく場合でもカバーだけならコンパクトに収納できます。
パッド・カバーにはWCF(世界カーリング連盟)承認のものとそうでないものがあります。WCF承認パッド・カバーはカラー(アイスパッドカバーはボトム部分)がイエロー1色に統一されています。WCF承認ではないパッド・カバーはJCA主催の公式大会では使うことができないのでご注意下さい。ローカル大会などの場合でも禁止される場合があるので、大会ルールをよくご確認下さい。
ちょっと上級編・ヘッドとハンドルの接続について
カーリングブラシを購入する際はヘッドとハンドルが元からセットになっているもの(コンプリートブラシ)を購入するのが一般的ですが、異なるメーカーのハンドルとヘッドを組み合わせて使いたい…という場合はヘッドのジョイント直径とハンドルの内径をよく見る必要があります。
例えば、パフォーマンスのシグネチャーハンドルブラシとハードラインのカーボンハンドルブラシは規格が同じ(テーパータイプでヘッド側が1インチ)なので互換性があります。しかし、バランスプラスライトスピードヘッドなどの1'1/8ハンドルに取り付けられるヘッドはジョイント直径が大きいため、テーパータイプのような接続部が1インチのハンドルには取り付けられません。
ライトスピードハンドルのようなサイズが1'1/8で太いハンドルにアイスパッドなどの1インチ対応の細いジョイントのヘッドを付ける場合は、ヘッドのジョイント部にフィクサーというパーツを2つ巻き付けてサイズを合わせます。
また、同じハンドルサイズでも、カーボン系とコンポジット系、グラスファイバー系ではハンドルの厚さが違うので内径の大きさも異なります。そのため同じ種類のヘッドでも対応するハンドルによってジョイントサイズが異なる場合があります。
(例:バランスプラスライトスピードのヘッドとバランスプラスコンポジットハンドルのヘッドは同じライトスピードヘッドですが、ライトスピード用のものはジョイントが太くコンポジット用は細くなっています。)
ゴールドラインのブラシはヘッドとハンドルの接続が特殊なため、他メーカーのハンドルやヘッドと組み合わせることができません。
初心者におすすめのカーリングブラシ
初心者にも扱いやすく、手ごろな価格のブラシを紹介します。
ハードライン HELIUMハイブリッドブラシ
コンポジットハンドルなのでハンドル重量はカーボンファイバーに比べ重めですが、ヘッドは全ブラシヘッド中最軽量です。付属のパッドは分解しカバーだけを洗って繰り返し使うことができます。しかし、WCF承認のものではないため、公式大会での使用はできません。
ハンドルは1'1/8インチと1インチの2サイズがあります。
バランスプラス コンプカーリングブラシ
ヘッド側が1'1/8インチ、キャップ側が1インチの逆テーパータイプのブラシです。ブラシの下側が太くなっているのでスイープ時に手がずり落ちにくく体重をかけやすくなっています。
ヘッドサイズはXLヘッドで、デリバリー時にも安定します。
ゴールドライン ファイバーライトエアブラシ
通常サイズのAIRヘッド付きのコンポジットハンドル。付属のAirwayパッドはWCF承認パッドではないので、公式大会で使用する際は別途WCF承認のAirProパッドを購入してください。ハンドルは1'1/8インチと1インチの2サイズがあります。
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